一方的な債権回収の危険性について

当事務所は債権者様からのご依頼によっては債務者の居場所を調査するところから始めます。

これは一般的には債務者は逃げていることが多いからでありますが、このような場合に債権者様は一方的に債務者を悪く言いがちです。

しかし、当事務所がこれまで経験してきた事例では、債権者様側の言い分がどうもおかしかったり、違法な契約を故意に結んで履行を強制させたがる場合も少なくありませんでした。

我々のような専門家が介入することで債務者に履行を促そうというのでしょう。

しかし当事務所は事実関係を確認するところから始めますから、場合によっては債権回収をお断りすることも多々ございます。

つまり、不法の片棒は担げないということです。

少し前に頂いた事例を紹介します。

 

あるレンタルオフィス会社が、タイに来て間もない高齢の年金生活者と2年契約であることを「積極的に黙って」契約を交わし、英文の契約を交付しました。

金額も相当な高額で月々約20万円を超えるものです。

もちろん2か月のデポジット、入会金、初月の家賃、火災保険、設備費などで最初に100万円ほどを支払っています。

ここはタイですから英文の契約書それ自体は問題ありません。

しかし、日本人同士で契約することも多いわけですから、日本語の契約書があってもよいはずです。

少なくとも日本語訳をつけるとか、口頭でしっかり全文説明するなどの方法をとるべきでした。

しかし、この会社は高齢のお客さんがなんでも言われた通りにサインするのをよいことに説明を省いて契約を済ませました。

このような対応全般に不信感を抱いていた高齢債務者が、3か月のオフィス使用後に解約を申し出たところ、残り21か月分の契約料金500万円を支払えといわれたそうです。

この時、私どもに依頼があったのは債権者であるレンタルオフィスの方です。

しかし、契約書の文面、また担当者のメールの雰囲気からまともな会社ではないと判断いたしましたので、まず債務者にも事情を聞いてから債権回収に入ります、とお返事をした上で債務者の捜索に当たりました。

無事に居場所を突き止めて債務者から事情を聞きますと、やはり契約の段階から詐欺的な手法を使われていたこと、詐欺罪で警察が受理したから口座を凍結する、嫌なら迷惑料を添えて返金しろ等、脅迫のようなメールがかなりの頻度で届いておりました。

一般的に債権回収とは債権者様の言い分のみで動き始めるものです。

しかし、債務者の事情を聞いてみると真実が見えてお手伝いできない場合も多々あります。

近年は行政書士がそれと知らずに偽装結婚の従犯になってしまったり、あくどい会社の手先になって高圧的な債権回収をするような事案をよく耳にします。

当事務所は債権回収会社ですから本質的には債権者様の味方です。

しかしそれは適法な契約を債務者が履行しない場合に限ってのことです。

タイに住んでいる日本人の中には、日本とタイで距離が離れていることをいいことに債務を履行せず連絡も取らない債務者がたくさんいます。

そのような債務者には容赦しませんので、無料相談からご連絡ください。